未確認歩行物体
東方香霖堂などが好きなケダモノの住処
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さぎうさぎ  ~おかわり~
ひょこひょこと動く耳。折れ曲がって、やわらかそうな耳。
にんじんを齧らせたりすれば、きっと似合うだろう。
というか本物なのだから、普段から野菜をかじってるのか……

「何さ」
「いや失礼。その耳が気になってね」
「ふーん…………触ってみる?」
「いいのかい?」
「いいよ」

てゐ笑顔で近づいてきて、霖之助の体に背を預けるようにする。
よく考えるとかなり親密な関係に見えなくも無い。
が、そこは森近霖之助。知的探究心の前では、そんなことはどうでもよかった。

「どれどれ……では失礼して」
「うむ、よきにはからえー……あ、引っ張ったらブッ飛ばす。痛いから」
「気をつけよう」

手を近づけると、ぴくりと僅かに耳が反応する。体温が伝わってくる。
想像以上にやわらかく、さわり心地が良い。
先端をそっとなで、根元まで恐る恐る触れる。
次に根元から先端まで、ふちを指先だけでなぞるように動かして手触りを楽しむ。

僅かないい匂いが鼻に届いた。そっと髪の毛に手櫛を入れる。
独特の波打った髪の毛は、するすると引っかかることなくそれを許した。
烏の濡れ羽にも近い、漆黒。両手で弄び、耳と髪をさわってみる。

「もういいよ、ありがとう」
「……んっ」

さすがに長い間弄るのはどうかと思ったので、ほどほどにして開放することにした。
最後に頭を撫でて、乱れた髪の毛をなるべく元に戻しておく。
指がはいるほどサラサラだったので、面白いくらい簡単に戻った。

「……どいてくれると嬉しいんだが」
「……うぅ」
「髪はダメだったか。ええと、櫛があるからソレを使うといい。すぐ戻るよ」
「……いんちきだ」
「何だって?」

服の裾を握ってピクリとも動かない兎の呟きが気になった。
だが、そろそろ体勢的にも不味い気もしてきたので、霖之助は離れるよう頼む。

「そろそろ辛いんだが」
「あと少し……よし、帰る」
「? そうかい」

まったくよくわからないまま、残り香だけが今起きたことを証明しているかに見えた。
この香りも、すぐに店の中に消散していくだろう。霖之助はそう考えていた。


翌日。
どこから手に入れたのか、髪を撫でているところの写真を、てゐが持ち込んできた。

「なんだこの写真は」
「触るのは許可したけど無料なんて言って無いよ」
「な、なんだって!」
「へっへっへ。この写真が出回ったら店主さん、ケダモノ妖怪として幻想郷中から一目置かれるね☆」
「嬉しくない……くっ、この写真じゃ僕が君を襲ってるように見える…」
「バッチリだねー」
「この表情といい……これが演技か……」
「ぇ?ぅ…うるさい!バーカバーカ!写真ばら撒くぞ!」
「詐欺だ!絶望した!」

頭を抱える霖之助を眺めると、ニヤリと笑ってうさぎは櫛を取り出した。

「写真が欲しけりゃ、労働奉仕だね」

その笑顔、果たしてどんな意味が含まれてるのやら。
この記事に対するコメント
No title
肉体労働……ゴクリ
【2008/03/20 13:34】 URL | 少女臭 #/pHIRAno [ 編集]

ふひひ
何か色々足りて無い気もしますが勢いだけで突っ走ってるのでみのがしてくだしあ。
【2008/03/21 01:36】 URL | ぽんこつたぬき #6x2ZnSGE [ 編集]


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