未確認歩行物体
東方香霖堂などが好きなケダモノの住処
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ねたましき、この世界
気づいたら12月でした。スパムの多さにウンザリです。
マメに消すようにはしているんですが、やはり増えるペースが多いですね。
いつぞやも書きましたが、もうバックアップが無いので自力で保管してから
新しいブログか何かに移植する可能性がゼロではありません。

一時は忙しさに更新の熱意が負けるのでひっそりと閉じようかとも思ったのですが、
私自身、東方と別ジャンルの二次創作サイトが閉鎖した時、軽くガッカリした経験もあり
何だかんだいいながらも霖之助への愛着もあるので、まだまだ続ける所存です。
たぶん、1人か2人くらいは見ててくれる、はず。あと稀に偶然訪れる人とか。

話は変わって

手元のバックナンバーがボロボロになりつつあります。
ちゃんと単行本化してくれると嬉しいんですけど、ちゃんと来年出るのでしょうか…(w


で、今回はパルスィさんのお話。









「妬ましいわ ああ、妬ましい、妬ましい」

1人で五七五の嫉妬の句を詠む水橋パルスィ。
彼女にとって妬みとは三千世界を示す季語。それを刻み込んだ会心の出来栄えだ。
しかし彼女の心は満たされず、はたして彼女は退屈していた。
旧地獄を行き来する者を見守る守護神でありながら、嫉妬を煽らずにはいられず
彼女自身もまた嫉妬狂いであるが故に、あえて関わりあう者は稀であった。

そんな水橋パルスィは、間欠泉で出入り口が繋がった折に持ち場を少し放棄した。
それは気まぐれであったが、これ幸いにと出入りする輩の立場が妬ましかったからでもある。

外は明るかった。見るもの全てが妬ましくなるほどの色に満ちていた。
ありとあらゆるものが鮮やかに己の色を誇示しているようにしか見えなかった。
狂おしいほどの嫉妬が彼女を包み、いたたまれずにその場を後にした。
だが引き返すにはまだ早いと感じた足は、自然と喪失している場所へと向かう。

それはどういった因果なのかは知らないが、歩き歩いて無縁塚にパルスィは立っている。
岸には花が咲いているが、漂う空気は地下世界とはまた異なった無慈悲さと冷たさがあった。
この場所は安らげると彼女は思った。川もあるし、などと考えたりもしていた。

「おや珍しい。先客かな?」
「ようこそ。ここは私の場所よ。そう決めたの」
「君の場所とはいえ僕好みの場所でもあるんだ。」

自分を恐れず淡々と語る男を前にして、その余裕ある心にパルスィは軽く嫉妬した。
対する森近霖之助といえば、いつもどおり面倒ごとに巻き込まれそうな出会いを後悔した。

「おっと、君の邪魔をする気はない。僕がしたいことを邪魔されたくない程度にね」
「こんなところに来るなんて、ひょっとして自殺志願者か何かかしら」
「いや、単なる商品の仕入れさ。」

霖之助は無縁塚を、ざっと歩いてみて回る。だがめぼしい商品は何もない。
つまらない。ここ最近はずっと収穫無しが続いているので不満にもなろう。
そんな霖之助を見ていた水橋パルスィはこう思った。

「そんなに楽しくなさそうに歩く男を、はじめて見たわ」

そしてうっかり口に出していた。気づいて手を口に当てた時には、もう遅い。
霖之助は苦虫を噛み潰したような顔をして、ちょっとだけパルスィを見た。

「ここ最近、ままならない世界に絶望していた所だ」
「ふうん。じゃあ応援してあげるわ。えーと…」
「森近霖之助。」
「水橋パルスィよ…あははっ」

きょとんとして、それから無表情に答える霖之助にパルスィは笑ってしまった。
そう、笑ってしまった。そして自己嫌悪した。
自分が妬ましい。何を他人にいい気になっているんだろう、と。
だが、それは久しぶりに感じる楽しさでもあった。

霖之助の手を引っ張りながら、ああやはり地上は妬ましい、とパルスィは思う。

「妬ましい。ああ妬ましい。妬ましい」
「うわっ。何するんだい」
「楽しそうに歩きなさいよ。そしたら妬んでやっつけてあげる」

だって、こんなにも面白いものがあるのだから。
この記事に対するコメント

はじめまして^^
通りすがりにお邪魔させて頂きました^^ 応援ポチッ!!
宜しければ私のところにも遊びに来てくださいね♪
【2008/12/01 23:07】 URL | @音三昧 #- [ 編集]


スパムには大抵http://とURLがついているので問題なければhttp://を拒否設定にするとスパムが一気に減りますよん
【2008/12/13 11:30】 URL | 名無しさん #SFo5/nok [ 編集]


楽しいことが面白い。爽やかに妬ましい。
【2009/08/22 16:30】 URL | 観鳥 #3DkCgce2 [ 編集]


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