未確認歩行物体
東方香霖堂などが好きなケダモノの住処
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理不尽系
あんまり霊夢を見かけないので、たまには。


博麗神社にて不覚にも食料が底をついてしまったのは、ある日のことだった。
暑さにやられ、食べることに対する意識というのがめっきり無くなっていたのだ。

「さすがに丸一日何も食べないと力が抜けるわね」

誰に話しかけるわけでもなく口にする。
こうやって独り言をいくら口にしても奇異の目で見られないというのは
神と対話するという役目を肩書きとして持つ巫女という職業の特権だろう。
もっとも、そんな特権が役立つ機会なんてのは元々存在しないのだけど。

「……よし。素麺か何か食べに行こう。そうしよう」

結局、どうしようか悩んだ挙句に私はあそこへと向うことにした。
いわゆるツケの利く得意先というわけだ。未だに支払った記憶の無いツケではあったが。


「というわけで何か食べさせてよ霖之助さん」
「……。」

眼鏡の向こうの瞳が、私に対する様々な疑念をありありと物語っていた。
霖之助さんは嘘をつくのが苦手だ。というのは、あまりにもその瞳や仕草が雄弁なのだ。
目は口ほどに物を言う、という格言を体現している。わかりやすい。
そういう意味では、一緒にいて安心できるタイプの半人半妖だ。

「麺しかないからね?」
「ええ。おかずは一品で我慢してあげる」

あえて無視して、そんなことを言ってみる。
何だか知らないけど、霖之助さん相手にこうやって無理難題を言うのは嫌いじゃない。
なぜなら、こういう風に言うと彼は大抵――

「野菜炒めでも?」
「素敵だわ」

こんな具合に、私の要望を叶えてくれるからだ。

何かあれば理不尽な困難が私に降りかかってくるのだから
これくらい、甘えてもいいわよね。

そう思いながら、私はこの埃と木と湿気の混ざった家で
じっと食事が出来上がるのを待つことにした。

「ね、霖之助さんも一緒に食べない?」
「そうじゃなきゃ作らないよ」

気がついたら、私は食べるのが待ち遠しくて仕方が無い。


蝉はまだ鳴かないが、夏はもうそこだ。
この記事に対するコメント

イイハナシダナーw

ちなみに私がそーいう話にすると神奈子か早苗が食料持ってくる展開になりそうですが。ていうか脳内では守矢神社は博麗神社に食糧支援などしている設定がすでにガチガチだったりしますw
【2008/07/11 01:34】 URL | なかつくにあき #cMcEE0to [ 編集]


ありがとうございますw

守矢神社の面々との交流も書いてみたいところですね。
早苗さんの現代っ子設定が強烈なので恐ろしい所ですが…。
【2008/07/12 21:54】 URL | ぽんこつたぬき #SFo5/nok [ 編集]


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