| ゲームの腕 |
そういえば忙しいのをいいことにゲームというゲームをプレイしていなかったので、久しぶりに東方風神録をプレイしてみる。 うわああああ(AA略 な、なんということでしょう……1ステージボスですら倒せないではありませんか。 信仰ゲージよりも減るのが早い我が腕前、恐るべし。
ところでキーボードだと右手で移動方向を操作するから、左右反転してるんですね。コントローラーと逆。 そして斜め移動が出来る気がしないのに何故か出来るという。ふしぎ!
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| さいなん6 |
寒い寒い雪の残る世界の中、ひきつづいて香霖堂は営業中。 その寒空の中、飛来する白黒の飛行物体が一つ。
「おっすこーりん。霊夢につかまったぜ。どうだ、宣伝の成果は!」 「やあ魔理沙。おかげさまで売れたような売れなかったような?」
そういいながらもしっかりと霖之助は読み終わった本を魔理沙に差し出いていた。
「ひのふの……お、全十六巻?読み応えがありそうだけど術には役立ちそうにないから、転生するまで借りるぜ」 「ぜひ一度、死ぬ前に返してくれ」 「じゃ、あの棚の本も――」 「持っていけると思う根拠を百文字以内で述べよ」 「ほら、一冊もっていければ三十冊は持っていけるという」 「台所の油虫の数じゃあるまいし、勘弁してくれ」
それを聞くや、魔理沙は本を器用に積み上げながら後ずさりをした。 霖之助はそれを見事な大道芸だと関心して見ていたが、自身の台所の名誉の為に発言を訂正する。
「もちろん、ここの台所は違うよ」 「だ、だよな!びっくりさせやがって!」
「今日はこれからどうするんだい?」 「そうだな、まずは本を読んで、それから本を読んで、ついでにここで夕飯を」 「作ってくれるのか、ありがとう」
「いいぜ」 「え?」 「ただし、この前かっぱらっていった以外に食材があればな!」 「やはり犯人は君か!」 「共犯は霊夢だぜ」 「ああ、食欲がなくなってきた……」
肩を落とした霖之助の食べるその日の雑炊は、心が流す涙の味がしたのかもしれない。
香霖堂、本日モ赤字也。
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| さいなん5 |
魔理沙が戻ってくる気配も客がやってくる気配もなく とろりとろりと、時間だけが進んでいく。 いい具合に本を読み終わって時間を知ろうとした霖之助は いつぞ拾った懐中時計と、重厚な柱時計の針の位置を交互に眺めた。
「そういえば、最後に発条(ぜんまい)を巻いたのはいつだったか」
時間どころか日付まで遅れているあたり、自分の無精を柱時計に 見せ付けられているような気がして、何か恥ずかしい気分になってしまう。 念のために寝室に置いてある和時計で確認したが、どうやら遅れているのは柱時計だけのようであった。
キリキリ、と小気味の良い音を立てて再び活力を得た柱時計は再び時間を刻み始める。 霖之助は時計の文字盤を眺め、そこから六道と八卦に思索を巡らせ ついには西洋魔術と組み合わせたトンデモ理論に飛躍。 とうとう新型の八卦炉の青写真が出来上がったあたりで、何かが卓上に置かれる音がした。
「うん?」
振り向くと2本の角がこれでもか、と自己主張をしている女の子が、ヒョウタンを机に置いて霖之助を見ている。その頬はうっすらと朱色に染まり、その瞳は夢の中の住人であるかのように、焦点が定まらぬようであった。
「おや、お客様かな?」 「ふふん、そんなところさ」
傲慢不遜とまではいかないが、その一言だけで霖之助は3つの情報を獲得した。 一つ、目の前の彼女は人間ではなく、おそらくは鬼であるということ。 二つ、その吐息に混じる独特の匂いからして、酔っ払っていること。 三つ、彼女の持つヒョウタンは『酒が無限に湧く』という逸品であるということ。
いずれにせよ厄介な相手であることは疑うべくもなく、霖之助としては出来る限り手早くお引取り願いたい相手だった。
「ではお客様、本日は何をお探しでしょう」 「酒だよ酒。魔理沙の奴が、ここに変わった酒があるって言ってたからさ」
ああ魔理沙、と様々な想いを込めて心中で彼女の帰還を願う霖之助であった。 軽く頭痛がしてきたのも気のせいではないと断言できる。
「ここは店なので対価を頂きますが、おわかりいただけますかね」 「店が対価をとらなきゃ商売にならないじゃないか!」
面白そうに笑う目の前の鬼の言葉を耳にした瞬間、霖之助は前言を撤回した。 頭痛なんて気のせいに相違ない。何と言う素晴らしい存在であるか。 今年の節分は豆なぞ撒かず静かに過ごすとしよう。
「少々お待ちを。ご所望の品があるかどうかはわかりませんが」 「商売繁盛、さーけもってこーいこい♪」
そりゃ恵比寿だ、と言いながら瓶の麦酒と葡萄酒を引っ張り出す。 魔理沙や霊夢にはあまり評判が良くなかったが、珍しい酒には違いない。
「変わった、となればこんなもんですかね」 「おー、おお……おおー」
鬼の少女は瓶を興味深そうにしげしげと眺め、何を合点したのか頷いている。 そして瓶を指差して、ふにゃふにゃした笑顔でこう言った。
「両方とも、もらうー」 「と、なるとお代を頂戴します。物々交換でも構いませんが」 「お酒でもいい?」 「まあ、それでも」 「効いて驚け。この伊吹萃香の伊吹瓢、いくらでも酒は出るっ」 「それは凄い」
知っていたけど、とは口にしない程度には処世術の実践をしてみる霖之助。 この酒を里で売れば幾らかにはなるだろう、としみじみ思うのだった。
「ありがとうございました」 「また酒があるときにでも」
本当に『在りがたい』という言葉をかみ締めながら、酒を売り上げた香霖堂であった。 [READ MORE...]
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